ウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、肝硬変、肝膿瘍、脂肪肝、代謝性肝疾患、胃食道静脈瘤、など
膵炎、胆石症、胆嚢炎、胆管炎、閉塞症黄疸、など
肝臓は『沈黙の臓器』と呼ばれていることから、なかなか自覚症状が現れません。
肝臓の働きに大きな余力があるからです。そのため、健康診断などで偶然肝機能異常を指摘される方も少なくありません。
「自覚した頃には、すでに肝硬変や肝臓癌の末期状態だった……」というケースは多々あります。
肝臓内科では、ウイルス性肝炎(B・C型など)や脂肪肝、非アルコール性脂肪肝炎、アルコール性肝炎、肝繊維症、肝硬変などの診断と治療を行っております。
健康診断で異常を指摘された方、生活習慣が心配な方は、一度当院までご相談ください。
日本肝臓学会認定肝臓専門医が、肝臓、胆のう、すい臓などの病気に関する専門的な診療を行っております。
肝臓が肝炎ウイルスに感染することで発症します。急激に肝細胞が壊され、肝機能に障害が起き(急性肝炎)、一過性に自然に治癒する事も多いのですが、中には重症化し肝不全に移行する事もあり注意が必要です。
A型・B型・E型肝炎のほとんどは発熱や全身倦怠感、黄疸などの症状が起こります。
ウイルス性肝炎の中に、慢性肝炎に移行するものがあります。C型肝炎の多くは長期間、軽度の肝障害が続く恐れがあります。
慢性肝炎の、70~80%がC型肝炎ウイルスが、15~20%がB型肝炎ウイルスが原因とされています。
慢性肝炎を放置すると、肝硬変や肝がんなどに進展する可能性があるため、注意が必要です。
アルコール性肝障害とは、長期(通常は5年以上)にわたる過剰の飲酒(1日に純エタノールに換算して男性60g以上、女性40g以上)が、肝障害の主な原因と考えられる病態です。 アルコール性肝炎を放置すると、肝硬変や肝臓がんに至ります。治療は断酒に尽きますが、いきなりは難しいという方は減酒薬の使用や精神神経科的・社会的アプローチが必要となります。 アルコール性肝硬変では、栄養療法として蛋白制限や分岐鎖アミノ酸製剤(BCAA)の投与が行われます。 欧米ではアルコール性肝硬変、肝癌の治療として肝移植が考慮されます。米国での肝移植症例のうち、約20%はアルコール性肝疾患です。
たくさんのお酒を飲まない(1日に純エタノールに換算して男性で30g以下、女性で20g以下)のに発症する脂肪肝を非アルコール性脂肪肝(NAFL:ナッフル)といいます。 多くの方がNAFLの状態で留まりますが、中には脂肪肝から肝炎が進行し肝硬変に至る方がいて、非アルコール性脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)と呼ばれています。 人間ドックを受ける方でNAFLに罹患している人が全体の30~40%と言われており、そのうちNASHに進展するのは10~20%と言われています。 日本でもNAFLの患者さんは確実に増加しており、それに伴いNASHから肝硬変や肝がんに至る患者さんも増加しており注意が必要です。 NAFLは生活習慣病を発端とする肝臓病ですので、まずは食習慣や運動、睡眠など生活習慣の改善をすることが大切です。 7%の減量でNASHは改善するという科学的なデータがありますし、10%の減量で肝臓の線維化も改善すると報告されています。 患者さんの病態によっては、薬物治療が有効な場合があります。 当院では、管理栄養士による食事指導と、併設のメディカルフィットネスを利用して頂きながら、半年から1年かけてのゆっくりとしたペースでの減量をお勧め致します。
慢性肝炎が長期間続くと線維質が溜まり、その線維質によって肝臓が硬くなります。これが肝硬変です。
進行すると肝がん、肝不全の発症リスクが高くなるため、早期発見・治療が不可欠です。
急性膵炎は、膵臓の急性炎症で、原因はアルコール性と胆石性が大半を占めています。急性膵炎の症状は、上腹部痛や発熱、嘔吐です。 重症化すると生命リスクに関わるため、早期の受診、診断、治療が大切です。
慢性膵炎は、膵臓に起こる慢性的な炎症です。原因は、男性では飲酒が最も多く、女性では飲酒と原因不明の場合が多いです。 反復する飲酒により慢性膵炎を繰り返し、腹痛や背部痛を生じます。治療として、禁酒を徹底する事が大切です。