みんなの内科外科クリニック

(診療案内) 頭痛外来

当院で可能な検査

  • 頭部CT検査
  • 血液検査

専門医

脳神経外科専門医、総合内科専門医が、生命に危険性のある頭痛かどうかを診断し治療致します。

頭痛外来のご案内

日本人の4人に1人は頭痛持ちと言われています。 しかし一言で「頭痛」と言っても、頭痛には様々な原因があり、痛みの強さや部位などの症状は人それぞれです。 また、頭痛は他に原因のない“一次性頭痛”と、他の疾患が原因となる“二次性頭痛”に分けられます。 大切なのは、頭痛の原因が生命に危険性があるものかどうかを鑑別することです。 例えば脳腫瘍や脳出血が原因で頭痛をきたすこともあります。 また、頭痛の種類によって治療薬が異なってきます。 市販の頭痛薬を飲み続ける前に、まずは専門医による正しい診断を受けて頂くことが大切です。
頭痛外来では、頭痛に関して詳しく問診を行い、必要な場合は頭部CT検査を実施し、その頭痛が“一次性頭痛”なのか“二次性頭痛”なのかを判断します。 生命に危険性のある“二次性頭痛”と診断された場合は、速やかに高度専門病院にご紹介させて頂きます。 生命に危険性のない“一次性頭痛”と診断された場合は、火・水曜日に脳神経外科専門医、総合内科専門医による診療を受けて頂きます。 診察は完全予約制になります。

一次性頭痛

一次性頭痛とは、明らかな原因のない慢性的に継続する頭痛のことで、いわゆる『頭痛持ちの頭痛』です。 頭痛で外来を受診する人のほとんどがこちらで、それだけで命にかかわることはありませんが、日常生活に支障をきたす場合は治療が必要です。 代表的なものに、以下の3つがあります。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は一般集団における生涯有病率は30~78%であり、一時性頭痛の中で最も多いもので、精神的・身体的ストレスによっておこると考えられています。 毎日のように続く痛みで、頭を締め付けられるような痛みが特徴で、多くは肩や首が張った感じになり、これが原因で頭痛を起こします。 原因としては長時間のデスクワークや姿勢不良に伴う首や肩のこりに伴って起こります。 また精神的なストレスも原因となります。
1ヶ月に半分以上の頭痛が続く場合は、慢性の緊張型頭痛が疑われ通常の痛み止めでは効果がありませんので、クリニックで相談して頂きたいと思います。

片頭痛(女性頭痛)

20代から30代の女性に多い頭痛で、日本人の約8.4%が片頭痛持ちといわれています。 典型的な片頭痛は、頭の片側が心臓が脈打つように「ズキンズキン」と痛みます。 ただし、両側が痛くなることや脈打たないこともあります。 頻度は多い人は週に2~3回起こり、年に1~2回の人もいます。 頭の片方に脈打つ痛みが起こり、吐き気や嘔吐があります。音や光に過敏になることが多く、痛みの前兆としてチカチカと光るものが見えることもあります。
原因としては、三叉神経と硬膜などの血管が関与していると考えられていますがまだ明らかではありません。 7割は遺伝性といわれています。 治療としてトリプタンという薬が有効な場合があります。 頻回に頭痛が見られる場合は鎮痛剤と共に予防薬が必要になります。 頭痛が続く方はまずはクリニックで相談して頂きたいと思います。

群発頭痛(男性頭痛)

男性に多い頭痛で1年から数年に数回起こる激しい頭痛です。 頭痛の特徴として、頭の片側、眼の奥に「眼をえぐられるような」痛みが起こり、頭痛と同じ側に眼の充血や鼻水、涙がでることがあります。 30分から数時間で痛みがおさまることが多いようです。
原因はまだ明らかにされていないですが、脳の視床下部といわれる部分が何らかの関与をしているようです。 アルコールや喫煙により頭痛が誘発されることがあるので注意が必要です。
治療としてはトリプタンという薬や自分で行う注射療法などがありますので、クリニックで相談して頂きたいと思います。

CGRP関連抗体薬による治療

片頭痛の病態にはカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が重要な役割を果たしていることが解明され、このCGRPの活性を阻害する事で、片頭痛の発症を抑制する効果が期待されています。 現在、わが国でも2021年に「抗CGRP抗体薬」と「抗CGRP受容体抗体薬」が保険適応となり、当院でも「抗CGRP抗体薬」の治療が受けられます。
CGRP関連抗体薬による治療の対象となる患者様は以下の通りです。
3日以上の片頭痛日数が、1ヵ月に平均4日以上である方。 日常生活の指導や急性期治療薬の服用を適切に行っても日常生活に支障をきたし、既存の片頭痛予防薬の効果がなく副作用から使用の継続ができない方。

二次性頭痛

二次性頭痛は、脳内外に異常がみられて起こる頭痛です。主な原因として以下のものがあります。

クモ膜下出血

脳の血管に脳動脈瘤ができて、それが破裂することによって起こる頭痛です。 出血の量によって意識がなくなる場合もありますし、軽い頭痛で終わる場合もあります。 2回目の出血をきたすと命にかかわることがありますので注意が必要です。

脳腫瘍

朝起きた時に頭痛がある場合は脳腫瘍が原因となっている場合があります。腫瘍ができる場所によって麻痺が出たり、言語障害が出たりします。

脳出血

手足のしびれや力が入りにくいなどの症状がある場合は脳出血を起こしている可能性があります。普段高血圧がある場合は注意が必要です。

髄膜炎

ウイルスや菌が脳内で増えることによって起こる頭痛です。高熱がでる場合が多いです。悪化するとけいれんや意識障害をきたす場合もあります。

慢性硬膜下血腫

頭を打ってから数日してから頭の中に出血をきたしてくることがあります。通常は1~2カ月してから症状がでてきます、高齢者に比較的多い病気ですが、手術をすることにより症状が軽快します。